税務調査

普及率1割未満!? 税務調査の省略を可能にする制度-書面添付制度について

先日私のFacebookに、税務調査の省略をゲットした旨の投稿をしました。これに対して多数の反響があったため、税務調査を省略にできる可能性のある書面添付制度について解説したいと思います。この制度は、全体の1割にも活用されていないためあまり知られていないのですが、大きなメリットののある制度ですので是非知っておきましょう。↓の画像は実際に調査が省略となった際の通知書です。個人情報につながるものについてはマスクをかけています。

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1. 書面添付制度とは?
2. 書面添付のメリット・デメリット
3. 書面添付やるべきかやらざるべきか
4. おわりに

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租税訴訟

不服申立手続の結果に納得がいかない場合には租税訴訟に進むことになります。

租税訴訟は、前回までにご説明した不服申立手続とは異なり、司法上の手続のため、以下のような特徴があります。 続きを読む

不服申立手続 ②審査請求

異議申立の結果に納得できない場合には1か月以内に、異議申立の後3か月を経過しても異議決定がない場合には異議決定を待たずに、国税不服審判所長審査請求を行うことができます。また、青色申告に係る更正については、異議申立を経ずに通知から2か月以内に審査請求をすることも可能です。 続きを読む

不服申立手続 ①異議申立

税務署長等の行った更正や決定、滞納処分等に不服があるときは、処分を行った税務署長等に対して不服を申立てることができます。第一段階の手続として、今回は、異議申立を簡単にご説明します。 続きを読む

税務調査の結果に納得できない場合 租税訴訟手続

税務調査の結果にどうしても納得がいかない場合がありますよね。更正処分の内容に不服がある場合には、租税訴訟手続により不服審査機関および裁判所に訴えることができます。今回以降は、納税者救済制度である租税訴訟手続を簡単にご説明します。 続きを読む

青色申告の取消し処分

平成26年から白色申告の場合でも帳簿付けが義務づけられたこともあり、多くの方が青色申告制度を利用しています。青色申告には様々な特典がありますが、気を付けないと取消し処分を受けることがあります。今回は、青色申告の取消し処分について簡単にご説明します。 続きを読む

追加納税時の罰金 加算税と延滞税

今回は、税務調査で指摘されて修正申告をしたり、更正処分を受けたことにより追加納税する場合に、税務署から課税される罰金加算税・延滞税関してご説明します。

■過少申告加算税

過少申告加算税は、期限内に申告書を提出した後、税務調査で指摘されて行った修正申告や更生により追加で納付すべき税額が発生する場合の附帯税です。

原則として、追加本税(1万円未満切捨)×10%ですが、期限内申告税額と50万円のいずれか多い金額を超える部分については、15%の割合で課税されます。

ただし、当初申告していなかったことに正当な理由がある場合(税務署で事前に相談していてその証拠がある等)には、過少申告加算税は免除されます。また、調査に基づかない自主的な修正申告の場合にも、この加算税はかかりません。なお、過少申告加算税は、還付申告の場合にもかかりますので注意しましょう。

 

■無申告加算税

無申告加算税は、①期限後に申告書を提出した場合や、②税務署長が決定を行った場合、および①②の後に修正申告書の提出または更正があった場合に課されます。

原則として、追加本税×15%ですが、納付すべき税額が50万円を超える部分については、20%の割合で課税されます。

ただし、正当な理由がある場合や、期限後申告書を2週間以内に提出し、全額を期限までに納付し、かつ、期限後申告書提出日の5年前までにその税目について無申告加算税・重加算税を課されたことがない場合には、無申告加算税は免除されます。また、自主的に期限後申告をした場合には、計算税率が15%ではなく5%になります。

 

■不納付加算税

不納付加算税は、源泉所得税が期限内に納められず納税の告知を受けた場合、あるいは期限後に納付した場合に課されます。

原則として、追加本税×10%ですが、正当な理由がある場合や、期限から1か月を経過する日までに納付されており、その期限の属する月の前月末日から1年以内に期限が到来する源泉徴収による国税について納税告知を受けたことがなく、また期限後に自主納付したこともない場合には、不納付加算税は免除されます。また、調査によるものではなく、自主的に納付した場合には、計算税率が10%ではなく5%になります。

 

■重加算税

重加算税は、上記3つの加算税が課される場合に該当し、隠ぺい・仮装により申告している場合には、上記3つの加算税に代えて課される附帯税です。

過少申告加算税に代えて課される場合 35%

無申告加算税に代えて課される場合 40%

不納付加算税に代えて課される場合 35%

重加算税の取扱いについては、税目ごとに「重加算税の取扱いについて」等として公表されており、税目ごとの特色に応じて多少違いがあるようです。具体的には、二重帳簿の作成や帳簿書類の破棄・隠匿・改ざん等が「隠ぺいまたは仮装に該当する場合」として法人税・所得税ともに挙げられていますが、法人税では特に売上の脱ろうや棚卸資産の除外に厳しくなっています。これは、所得税は10種類の所得区分があり、帳簿の備付義務がある所得以外の所得が多いことが影響しているようです。また、「帳簿書類の隠匿・虚偽記載等に該当しない場合」としては、収入・収益の翌期繰延べ計上(いわゆる期ずれ)や交際費・寄附金等の損金算入制限のある費目を正しく計上していなかった場合が挙げられています。ただし、いずれにせよ意図的に改ざんした場合には重加算税が課されると考えられます。

■延滞税

税金が期限までに納付されない場合には、原則として期限の翌日から納付する日までの日数に応じて、利息に相当する延滞税が自動的に課されます。 延滞税の計算方法は以下のとおりです。

①法定納期限の翌日から2か月を経過する日(または完納の日)まで

納付すべき本税額(1万円未満切捨)×延滞税割合※1×日数

※1 年7.3%と特定基準割合+1%のいずれか低い割合。

ちなみに、平成27年1月1日から平成27年12月31日までは、年2.8%です。

2か月を経過する日から完納の日まで

納付すべき本税額(1万円未満切捨)×延滞税割合※2×日数

※2 平成26年1月1日以後は、年14.6%と特定基準割合+7.3%のいずれか低い割合。

平成27年1月1日から平成27年12月31日までは、年9.1%です。

申告書を提出してから1年以上経過後に修正申告または更正があった場合、延滞税の計算は法定申告期限または申告書提出日の翌日から1年を経過する日の翌日を起算日として修正申告書を提出した日までその計算期間から除かれることとされています。つまり、たとえば、修正申告と同時に追加納税額を納付する場合には実質的には1年分のみの延滞税が課されます。ただし、不正行為があった場合には総期間に対する延滞税が計算されますので、一般的に、重加算税が課される場合には延滞税は総期間で計算されることが多いです。

また、延滞税は、災害による期限延長をした場合や納税猶予をした場合、税務署長等の裁量により免除されることがあります。ちなみに、加算税が5,000円未満の場合や、延滞税が1,000円未満の場合は、納付義務はありません。

加算税や延滞税はできるかぎり払いたくないですよね。申告は期限やルールを守り速やかに実施しましょう。また、誤りが見つかった等修正が必要になった場合には、自主的に修正することで加算税・延滞税を最小限に抑えましょう。

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公認会計士・税理士 小西慎太郎
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税務調査の調査官の講評を鵜呑みにしない

前回まで、税務調査の実際の流れについてご説明しましたが、今回は、現場での調査が終わった後の調査官の講評について少しお話ししたいと思います。

臨場調査が終了すると、調査の総括として修正すべき事項等を調査官が説明します。この調査官の講評は、口頭の場合も紙面の場合もあります。講評は、あくまで担当者意見であり、納得できない事項については調査官に反論することができます。

調査官の指摘事項には、重要度の違いがあり、①否認が確定している事項、②内容は否認すべきであるが、金額確定のためにさらに調査が必要な事項、③否認すべきではないかと考えているが確信がない事項などが含まれています。経営者の方には、どの修正事項が反論の余地があるか見分けることが難しいかもしれませんが、経験豊富な税理士に相談すれば大体わかります。調査官の言われるままに納得しないまま修正申告を提出してしまうと、提出後はその内容について不服申立はできませんので、講評を鵜呑みにしないように注意しましょう。なお、講評は納税者本人の同意がある場合には、税務代理人にすることができます。

原則として平成25年1月1日より、調査が終了し、その時点において更生決定等をすべきと認められない場合(特に修正事項がない場合、調査打ち切りの場合)は、書面による終了通知が出されることになりました。もう調査が終わったのか、まだ問い合わせがあるのかあやふやで落ち着かない日々を過ごすことがなくなったのは、好ましい変更だと思います。また、講評の際に、修正申告をすると不服申立はできないが更生の請求は可能であるという説明は口頭及び書面で行われ、書面の受け取りに署名・押印が求められます。この説明がない場合は手続き上違法になり課税処分の取消事由になる可能性もあります。なお、修正申告後の更生の請求はできますが、調査時に提出できなかった新たな資料が見つかった等の場合以外は「更生すべき理由がない旨の通知」を行われる可能性が高いです。

さて、調査官は修正申告を勧奨してきますが、どうしても納得できず修正申告しない場合はどうなるのでしょうか。その場合は、税務署が職権により更正処分で修正します。調査が長引くというようなことはないので、もしそのように脅されたりした場合には、法令違反の発言である旨指摘すべきでしょう。調査官が更正処分ではなく修正申告を望むのは、前述のとおり、修正申告は不服申立ができないためです。

ただし、法人税の更生を受けた場合に注意しなければならないのが、地方税の修正申告です。修正申告を提出する場合、あるいは、税務署から更生処分を受ける場合には、通常、その追加納税額のほかに、加算税(たとえば、過少申告加算税であれば、原則追加納税額の10%)と延滞税が税務署から課税されます。地方税に関しては、何もしなくても自動的に更正されて通知が来ますが、税務署が法人税を更正した日から1ヵ月以内に地方税の修正申告をした場合には過少申告加算税は課税されないため、地方税の修正申告は速やかに行いましょう。

引当金や評価等、見解により計上金額に幅がある会計・税務処理が存在します。また、複雑な取引の場合は、税務調査で指摘されないように事前に税務署に相談することもあるでしょう。しかし、税務署の指導どおり申告したにもかかわらず、講評で否認されそうになっている場合、どうなるのでしょうか。その場合は、税務署に相談に行ったときの資料や日時、応接した職員の氏名等具体的な事実を証明すれば、正当な理由と認められ、過少申告加算税は免除されます。もし免除されなかった場合には、加算税の賦課のみについて異議申立を行うこともできます。税務署に相談した場合には、相談の事実が証明できるように職員の氏名等確認しておきましょう。

税務調査の講評について、今回はご説明しました。次回は、追徴課税を受けたときに支払わなければならない罰則金、加算税や延滞税といった附帯税をご説明したいと思います。

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税務調査の実際の流れ ④臨場調査 その2

税務調査は、通常、会議室等のスペースで行われますが、必要に応じて、金庫の中や机、ロッカーを確認したり(現況調査)、現場を観察したり(現物確認調査)、取引先に調査をしたり(反面調査)して補完されることがあります。

現況調査の具体的な方法は調査官によりますが、基本的には担当者に調査官がついていき、机やロッカーの中の資料を担当者に出してもらって中身を確認します。必要な資料は会議室に持ち帰って内容を検討しますが、現況調査によって提出された資料から重加算税につながる資料が見つかることが多いそうです。現況調査を避けるためには、必要な資料は速やかに提出し、あやしまれないことが大切です。

現物確認調査は、棚卸資産や貯蔵品、固定資産等の会社の資産を実際に現場に行って確認する調査ですが、倉庫に行ってみたところ計上されていない商品の在庫があったり、経費として損金となっているカタログが山積みになっていたり、もしくはあるはずの在庫が消えていたりすることがあります。

反面調査は取引先に行われるものですが、たとえば、役員の海外研修について、旅程表を見るかぎり業務出張として問題がなさそうに見えるものの、研修の具体的内容をヒアリングしてもあまり資料が出てこない場合、旅行会社に実際の旅程を確認することがあります。そこで、観光のみであった等発覚することがあります。取引先も税務調査には正当な理由なく断ることができませんので、手元にある資料は提出することとなります。

このように、税務調査は様々な方法で行われるため、必ずしも、事前通知の際に告げられた予定日数で終わるわけではありません。予定期間で終わらずに、納税者に質問を投げて、もしくは、調査官が持ち帰って内部検討をして会社に後日来ることもよくあります。後日の来社を避けるためには、調査官からの資料要求や質問に対して、できる限り迅速に対応することが必要ですが、不確かなことを言ったり、提出資料の内容をチェックせずに提出すると、かえって調査が長引くため、資料の提出についても税理士に相談し、事前のチェックは必ず行いましょう。

税務調査の実際の流れを4回にわたりご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。 不正をしていなければ、そんなに怖がる必要はなさそうですよね。万が一、魔が差して、実はこんなことしてしまいました、という場合も、まずは税理士に相談しましょう。税務調査が入ることになったときには、専門の税理士に相談して落ち着いて対応して乗り切りましょう。

 

税務調査の実際の流れ ①調査対象の選定

税務調査の実際の流れ ②事前通知

税務調査の実際の流れ ③準備調査

税務調査の実際の流れ ④臨場調査 その1

税務調査の実際の流れ ④臨場調査 その2

 

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